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FLOWERS 2

浅草のレール。アプローチを邪魔する丸いガード付き物件にて。気まぐれなマンタロウの確実なフィーブル。

2015年の渋谷、夏。この日、偶然再開したHALこと春田信輔にバックテールをリクエスト。ストリートでたくましく咲くハイビスカスを添えて。

ある日唐突に吉岡賢人から撮影に誘われた。今度フラワーアーティストのダイスケ君という人とスケートと花でセッションするという。これは撮るしかないでしょ、ということで向かった夜の渋谷、柔和な雰囲気を醸すフラワーアーティスト志村大介氏は、その日は黒づくめの衣装で夜の渋谷に忍者よろしく溶け込んでいた。挨拶もそこそこに突如として始まるストリートスケートとストリート活け花の共演。負けじと私、巨匠井関もフラッシュをバチコーンと当てこんでライトアップ。実に...実にシンボリックな前壁走り、いっちょ上がり。

渋谷での撮影の成功に気をよくした我々は、次のロケ地を新宿へと移動した。大ガード近くの路上もこの時期はコロナ禍で閑散としている。ストリートでの撮影はあまり目立たない方がスムースに運ぶことが多いが、このコラボワークに限っては花の仕込みがあるためとにかく目立つ。がしかし、面白いことに歩道の真ん中で花を活けていても嫌がる人はほぼいなかった。むしろ通りがかりの警察官は「気をつけてやってくださいね」と応援されたくらいだ。まさに花の持つパワーを遺憾無く引き出した志村大介氏、次なるコラボがいつになるのか楽しみで仕方ない。
